あったかい人、豊かな自然、思いやりの制度に支えられ
楽しむ5人の子育て。心の拠り処を築ける喜びも

移住のきっかけは？

将太さん：
ストレートに言うなら「ひとめぼれ」。大学時代、スキーサークルに入っていた関係で、群馬の山によく来ていました。自然のアクティビティが大好きでこの地域は最高の場所でした。その時すでに「川場に住みたい」ってノートに書いていたくらいでしたから、土地探しをするときも川場一択。川場に家を建てて、一生住み続けたいと思いました。

邦子さん：
逆に私は「住めば都」のタイプ。住む場所にこだわりはありませんでした。川場なら実家が近いから便利だな、と思っていました。

川場の魅力は？

将太さん：

災害に強いところ。いざとなったら水は湧き水があるし、食べ物は自給自足できるし、何が起きても生きていけると思いました。山はありますが、崖崩れの心配がある場所は少ないですしね。実際に、コロナ禍でも窮屈や不便を感じることはありませんでした。山を歩いていて人に会うこともなくて、のびのび過ごしていました。村全体がきれいなのも魅力。川場村には「川場村みんなでつくる美しいむら条例」があって環境を守っているんです。美しい景観を見る度に心が洗われます。

邦子さん：

自然の楽しみもいっぱい。春は山登り、夏は川遊び、秋はどんぐり拾いと、お金をかけずに飽きることなく遊び尽くせます。冬は、スキーにスノボ。親も一緒になって楽しんでいます。

川場村の教育や子育て支援は？　

将太さん：
教育にはとても熱心ですね。これから始まる小中一貫教育にも期待しています。また、地域の人が見守り隊としてボランティアで、子どもの登下校の時の見守りをしてくださいますから安心。地域のあたたかなまなざしと、最先端のことをバランスよく取り入れる環境に満足しています。

邦子さん：
村全体で子供たちを育てよう、という強い思いを感じますね。小学校では地域の方たちが、読み聞かせをしてくださっています。こども園では、毎週、外部から講師を招いて英語の授業をしてくれます。子どもたちの発音が本格的で、私には何を言ってるのか私にはわからないほど。また、村には子育て支援金があって、我が家は第５子以降の支給を受けた初めての家庭。第4子・第５子は双子だったので、当時、第4子で30万円、第５子で100万円の130万円を一度にいただけ、助かりました。

川場村での暮らしと、村の人との関わりは？

将太さん：
いい人ばかりで、みんな仲がいいですね。習いごとやこども園の先生方もフレンドリー。私は県外出身者ですが、疎外感のようなものは感じませんし、かといって人間関係が濃すぎるわけでもありません。みんなが自然体。気持ちよく、楽しくお付き合いさせてもらっています。我が家は非農家ですが、周りの人が野菜や果物をくださるので助かっています。

邦子さん：
みんな親切ですね。村に入ると分かります。子どもが急に熱を出したときは、職場のみなさんの理解が深く「帰ってあげて」とあたたかい言葉をかけていただいています。

子どもたちの洋服、おもちゃ、ベビーカーなども、いただきもので済んでいるので、新たに買うことはありません。村の人と関わる中で、暮らしにかかる費用は最小限で抑えられています。ありがたいですね。

移住を考えている方たちにメッセージを

将太さん：
子育てをするにもいいし、子育て終わってからも楽しめると思います。お金をかけずにやれることがいくらでもあります。これからを考えるだけでもワクワクします。

邦子さん：
子育てが終わっても楽しみが続く感じがありますね。年を取れば取ったで、それに合わせたまた大人の遊び方がある。子どもたちが大きくなった後も、心の拠り所となる「帰れる田舎」をつくっていきたいと思います。

もうすこし川場村のこと

田園プラザの存在は？

川場を代表するインフラ。オリジナルのショッピングモールやアウトレットに近い感覚があると思います。観光客にとって魅力のスポットであると同時に、地元住民にとっても便利。地域の稼ぎ柱ですね。店頭に並ぶのは、川場の在住の人が川場で作った「川場産」オンリー。私たちも、はちみつや手芸品などを出品しています。

休日の過ごし方は？

DIYで小屋を作ったり、薪割りをしたり。春になると、山菜とりなどを楽しんでいます。猟師の免許も持っているので、熊や鹿などをとってジビエ料理を楽しんでいます。新鮮で臭みがなく、とてもおいしいですよ。